塀(壁)の下塗り
塗料の密着性を高めるために、シーラーという接着塗料を塗装します 過去に一度も塗装がなく、はじめて塗装する場合は、素材が塗料を良く吸い込む場合があります。
その場合は水のようにサラサラした「シーラー」の代わりに、「フィラー」という、粘度が高いもっとドロドロの下塗り塗料を使用します。
材料:下塗り用塗料・水性用ナイロン刷毛・ローラーハンドル・ローラーネット・ローラー・ローラーバケット・下げ缶・内容器(下げ缶・ローラーパケットともに)
購買:ホームセンター・インターネット・塗料屋さん
下塗り作業
シーラーは何も薄めずにそのまま缶から出して使用します。
フィラーの場合は、水である程度薄めて塗装します。薄め方は塗料缶に何%うすめるという説明書きがあります。
よく混ぜ合わせて使用します。
フィラーはマヨネーズのようにボテっとしているので、水と混ぜ合わせるのに時間がかかります。
塗装面積が10㎡以上ある大きい場合は、塗料がなくなるごとに一回一回下げ缶容器で混ぜ合わせていては、手間がかかりますので、缶上部をスクレーパーなどで開けてしまい、棒などで缶ごとすべての量を一気に混ぜ合わせてしまいます。
ただし、家全体を塗装する業者の場合は電動工具をつかって混ぜ合わせますが、DIY塗装の場合はそうもいきません。木の棒などで混ぜ合わせますが、混ぜ合わせるまでに5分ほどかかって、すこし労力を必要とするかもしれません。
基本的にすべてローラーを使用して塗装しますが、ローラーでは入りきらない細かい部分は、先に刷毛で塗装します。
説明はフィラーで門塀を塗装しています。
コンクリートとブロックの違いだけで、ブロック塀の場合も同じ要領で行います。
塗料がたれないように、またかすれて塗れていない部分がないように確認しながら塗装します。
ブロックや塀などの表面は一般的に凸凹しているので、あまり塗料のたれを気にしてばかりいると、作業がはかどらないことがあります。
少々大胆ぐらいに塗装してもいいでしょう。
たれている部分は次のローラーで転がしながらたれを直していきます。
刷毛の使い方・・
新品の場合は毛が数本ほど抜けますので、取り除いて使用します。
基本は塗料にどっぷり付けて塗るのではなく、毛の半分ほどを塗料につけて塗装するようにします。
はじめからどっぷりつけてしまうと、刷毛から塗料がしたたり落ちて周りを汚す原因となります。
その後も同じように刷毛の半分程度に塗料をつけて自然にしたたり落ちる余分な塗料を、下げ缶などの容器の端で軽くこすり落とすようにして、塗装するようにします。
ただし、塀やブロックなどはツルツルとした塗装面とはちがうので、少しの塗料を含ませただけでは、次々と塗装することができません。
写真よりもうすこし大胆にどっぷり多めに含ませた方が、作業効率も上がります。
細かい部分の塗装が完了したら、あとはローラーで塗装をしていきます。
ここではローラーバケットの代わりに、下塗り塗料の缶を代用して使用しています。
ローラーに塗料をどっぷりつかせたあと、缶の内側にローラーを転がして、余分にしたたり落ちる塗料を取り除いています。
ローラーバケットとローラーネットを使用する際は、ローラーネットの上で転がして余分な塗料を取り除きながら、ローラーに含んだ塗料で塗装します。
塗装面によっては塗料の吸い込みが激しい場合は、塗りやすいように若干水を足していきます。
(フィラーの場合)薄めすぎてしまうとカビ防止など塗料性能を半減させてしまう恐れがあるので注意します。
塗料を配るようにして塗装していきます。
ローラーの先端は、跡が出やすく仕上がりが筋のように線が出てくることがあります。
そのため、ローラーを塗料に浸した後のローラーを転がす前に、ローラーの先端部分を壁にこすりつけて、先端にたまっている余分な塗料を除いてか、ローラーの筋の跡をなくすように塗装します。
今度は、ほとんど塗料の含みのないローラーで、ローラーのムラをなくすためにローラーを横に転がします。 今回の事例では、一度塗装をしてある塀の上から今回の塗装です。
ブロック塀などははじめから何も塗装されていない状態から、塗装する場合は非常に塗料がブロックに吸い込まれるので、その分塗りづらくなって塗料も多く消費します。
あまりにも塗りづらい場合は、規定より若干水を多く入れるなどして、うすめかたを調節します。
家の外壁塗装の場合で問題になりやすいのが、コストを優先してしまうがゆえの、この塗料の薄めすぎによる作業です。
ただ、その塗りづらさはこの下塗りだけで、一度ブロックに塗料が吸い込まれてしまえば、次に塗る中塗りは下塗り塗装の塗膜が出来上がった分だけ、塗料の吸い込みがなくなるため、もう少し楽に塗装することができます。
塗料の種類
シーラー15㎏ 12,000円前後、フィラー15㎏ 4,000円前後
塗装をはがさせないために塗る接着塗料です。
主にシーラーとフィラーという2種類があります。
※シーラー・・水のようにサラサラして塗りやすい。薄めずにそのまま塗る。
※フィラー・・マヨネーズ状のドロドロした塗料。
ひびがある場合はこの下塗り塗料で厚めに塗装します。
塗装面がザラザラして水が吸い込みそうな感じの壁の場合もフィラーで塗装します。
水である程度薄めて塗装します。
近くに塗料屋さんがあれば、業者だけでなく一般の人も買えます。
DIY塗装ということを伝えれば、コツなどを教えてくれるかもしれません。
シーラー:
日本ペイントの水性シリコン浸透シーラー
フィラー:
日本ペイントのアンブーフィラー弾性エクセル
道具の種類
刷毛/100円~400円
水性用ナイロン刷毛(左) 豚毛(右) どちらでも可。油性用の刷毛を使うと毛が絡み合って固まってしまうため、塗ることができません。水性、油性どちらでも対応しているものは可。
下げ缶/200円前後 内容器/100円前後
塗料を入れるための容器。使い捨ての内容器のカートリッジを装着して使用する。左(交換用カートリッジ内容器)。使った内容器は、塗料が乾けば水性であれば、再使用可能です。
ローラー/350円前後
ローラーの種類はたくさんあります。ブロック塀などに塗る場合、そのブロック自体の模様があまりデコボコしているようで塗りづらそうな場合は、フワフワとした毛の長いローラーのほうが、デコボコの凹み部分にまで塗料をいき渡せることができます。逆にブロック塀ではあまりないですが、デコボコのないフラット面な場合は、毛が長いと仕上がりが、ぐちゃっとした感じになりますので、短い毛のほうがいいでしょう。
ローラーハンドル/300円前後
ローラーのセットの仕方・・
ローラー中心部の穴に、ハンドルを奥深くまで差し込んでいきます。
ローラーバケット・ネット・内容器/セット一式1,000円前後
左:ローラーバケット・交換用カートリッジ内容器・ネット
右:ローラーパケットセット一式
ローラー全体を塗料に浸してから、ネットの上でローラーを転がして余分にしたたり落ちる塗料を落としてから塗装します。