塗装業者を選ぶ際のポイント
一級塗装技能士(大臣認定)
塗装工事業・神奈川県知事許可
外壁塗装の業者えらび
会社に足を運ぶことは、見積もりより10倍重要な理由
パンフレットのような立派で、写真入りのわかりやすい解説つきの見積書。
工事に質を求めるのか、工事前にただ納得したいだけなのか。
悪く言えば、工事前の説明、文書、写真はすべて作れてしまうものです。
工事説明の納得と工事の質は比例しません。
これは住宅の外壁塗装工事の歴史が物語っています。
どれだけ大勢の人が、くわしい見積もり書を見て、修正箇所を指摘されて、正確な塗装方法を提示されて、保証を確約させて、間違いに至ったのでしょうか。
見積書時の説明が自信満々でどんなに納得ができても、会社に出向くことで、大きな矛盾に至る場合が少なくありません。
業者えらびの一番の間違いは、見積書や図面、工事の説明書だけで判断してしまうことです。
百万円前後する高額な工事になるにも関わらず、会社に出向いてその業者の実態も確認せずに契約するということは、とても危険なかけをしています。
自社施工、職人直営といいながらも、実際には下請けに丸投げの業者は少なくありません。
本当にその業者自身が責任をもって、直接工事しているのかどうかも、その会社に出向くことによってすべてがわかります。
ペンキや材料、道具も倉庫もない業者は、まず丸投げ業者の可能性が非常に強いと言わざるを得ません。
一番間違いがないのは、ペンキの匂いがプンプンするような、塗料材料や道具などが確認できる業者で、さらに代表者が塗装技能士の資格者が、どんな業者選びより一番確実な方法であると断言できます。
要は本当に職人の業者なのか判断するためには、その会社の社長さんが職人かどうかを確認する必要があります。
さらに職人かどうかを確認するためには、一級塗装技能士を持っているかどうかで判断ができます。
社員は雇われているだけ、下請け業者さんは別会社のため、社員や下請けが一級塗装技能士では、判断が付きません。
下請けに丸投げの業者か判断できる
丸投げという言葉はどの業界でも聞くことがあります。
ただし塗装の世界においては、とても危険を伴います。
塗装工事は塗料を薄めたり、濃くしたり、たっぷり塗ったり、薄く伸ばして塗ったり、工程を簡素化したり、濃密にしたり・・・
職人によって品質が天と地ほど変わるときがあります。
塗料がよく「半製品」といわれますが、まさにそのとおりですね。
実際のところは職人の腕というより、会社の方針で塗料をたっぷり塗るのか、工程に時間をかけて濃密に作業するのかを決定しています。
職人は従うだけで、会社の方針がまともなら職人の腕も生きてきます。
ただし丸投げは職人さんをとてつもなく安い予算で下請けとして半強制的に扱ってしまいます。
時には社員でもないのに、会社のロゴが入った作業服を着せられ、ホームページ用に笑顔で写真を取られ・・・ その影でほとんどの職人は本質的にとても苦労をしています。
全国ネットワークの大手塗装店から足を引いた12年前の私たちのように。
大手の場合は、間違いなく「職人を安く使う」を念頭に置いています。
あなたがそう思う思わないに関わらず、これは絶対です。
工事前の説明がどんなに納得いくもので、人間性にうそが無いと思えてもです。
そもそも事務スタッフ、営業員、大きな事務所などを抱えて、外壁塗装という工事業をするためには職人に安く受注させるか、高額な契約をするかの、どちらかを選ばなければ存続できないシステムなのです。
資格からえらぶと良い理由
技術、実績、知識が、国や行政から認められている。
★厚生労働大臣・塗装技能士(職人個人の資格)
★塗装業の県知事許認可など(会社に与えられる許認可)
一般的には塗装技能士イコール腕がいいということを想像してしまうと思います。
ただ、この塗装業界においては腕がいいだけで、良いい工事は出来ないというのが大部分です。
たとえば、ものすごく腕のいい職人がいたとしましょう。
でも、材料や人件費などのコストばかりを重視する会社で仕事をしていたらどうでしょうか。
質の良い工事に必要な材料が十分でなければ、自分の腕を生かしきれるはずもなく、決していい工事になることはありません。
家の外壁塗装工事の費用のほとんどは人件費です。
この人件費を安くすればコストが安く上がります。
ようするに早めの作業日数で切り上げて、少ない人数で仕上げてしまえば会社は儲かるという手はずです。
一般の家の大きさでは1週間程度の工期では念入りな仕事はできません。
ただ、もしあなたの家が通常一般の家の大きさで、外壁と屋根の塗装を足場からすべての作業を、1週間で終える工事になるとしたら、作業内容に疑問を持たなければなりません。
外壁と屋根塗装もある場合は、休みをいれない日数で足場もすべて入れてもおよそ10日は掛かります。
塗料も大まかにいえば、すくなく見積もっても外壁と屋根の両方で10缶、吸い込みやで凸凹模様の激しい壁の場合は多い時で20缶の塗料は使うこともあります。
もちろん、塗装業者も経営なのでコストを意識するのは当然です。
ところが、塗装業というものは行政からの資格や許認可がなくても、誰でもカンタンに開業することができてしまいます。
そのため、塗装知識にはくわしいけれども、現場経験がないため職人レベルまでの現場作業にくわしくない業者も多いのが現状です。
現場作業にくわしくなければ、工事の中身をイメージすることがどんなに重要な意味を持ってくるのかがわかりません。
いい工事には、「現場に必要なだけのコスト」が重要です。
「コストに見合った現場作業」ではいい工事することはできません。
トラブルに多いのが、コストを先に決め、無理にその枠の中で工事をおさめてしまうやり方です。
このように現場を熟知している業者、あるいは本当に「現場に必要なだけのコスト」をかける業者を見分けるのが、資格や許可ということになります。
資格や許可というものは長い年数現場の実務経験がないと、取得できません。
ただひとつ、一級塗装技能士のような社員でも、コストばかりを重視するような会社の元では意味がありません。
他の業者ならいざ知らず、塗装の場合現場でのコスト削減はあり得ません。
会社の許認可や、代表者が塗装技能士の資格を重視するのはこういう点からきています。
◎「代表者の一級塗装技能士」
◎10年の実務経験を証明する塗装工事業許可証
どちらか一つを意識しすれば、今より何倍も有益な業者選びができます。
この資格による塗装業者の選びかたは、おなじ塗装業者でも「工事業者」と「営業業者」のちがいということも言えます。
職人業者
現場で実際に仕事する業者
わかりやすく言えば、作業着をペンキだらけにして頑張っている親方と職人だけの業者です。
例えるならば昔ながらの塗装店です。
現場作業だけが仕事という意識が強く、みずから宣伝や広告をするということは、ほとんどありません。
当然宣伝をしなければ、お客さんの目につくということも少ないため、業者選びの候補として挙げられることも、ほとんどありません。
結果的に、今から説明する「営業業者」の下請けとして仕事することがほとんどです。
営業業者
一番目にする機会が多い業者。本当は営業や契約が仕事
今ではこのような業者が、インターネット上でも多くを占めるようになりました。
もともと訪問販売を柱としてきた会社も多いのですが、宣伝や営業の得意分野を生かして、多くの消費者が業者選びの候補として挙げられています。
工事は下請けに託しています。
「職人業者」と「営業業者」どちらがいいの?
下請けに工事を託すということだから、ダメということではありません。
要は、下請けに託す「工事予算」があまりにも少ないため、問題となります。
いい工事をするためには、「職人の心意気」、「職人のプライドにかけて」といえば、恰好いいかもしれませんが、実際にはそのようなきれいごとだけでいい工事はできません。
現実があります。
どの業界でも一般人には伝わらないその業界の裏話というものがあります。
それは、この塗装業界もおなじです。
「営業業者の工事は手抜き」というのは、ある意味当たり前という感覚があります。
誰もが知るタレントを起用して有名な全国ネットワークの大手塗装会社があります。
でも、その裏側はトラブル工事の代名詞のような会社です。
ふたを開ければ訴訟だらけ。
これは実際に弁護士さんに聞いた話です。
テレビでも超有名な大手リフォーム屋さん、不動産の全国展開でも有名なリフォーム屋さんの大量な訴訟話、電鉄でも有名な大手改修工事系の会社さんの手抜き工事などは、公にならないだけで確実に存在します。
下請けならず、ひ孫請けが普通のマンション等の改修工事などはもっと悪質に近いものがあるようです。
それも消費者の知るところではなく、知っているのは業界人のみです。
大きい会社というだけで工事を頼んでいた人も数多くいます。
実質的な仕事といえば、やはり、
コストを先に決めて、その枠の中で無理におさめてしまう工事です。
そういった意味では、業者の代表者が塗装というこの仕事に職人からはじめて入ったのか、途中から開業したのかという仕事の入り方も重要な気がします。
仮にあなたが、
100万円で塗装工事の契約をしたという場合で考えてみましょう。
「工事業者」の場合・・
100万円全額が工事に使える「予算」です。
当然利益も入っていますが、職人は下請けではなく従業員として働いているため、もともとがコストがかからないシステムになっています。
ただし、工事の質を落として利益を大きくするということもできますが、可能性としては少ないといえます。
「営業業者」の場合・・
ある大手塗装会社の場合・・ 100万円の工事契約でも半分以下の予算で下請けに工事させる例もあります。
この少ない予算の原因は、営業の人員や広告宣伝代などの経費、それに加えて先ほど説明した現場から入るよりも、過剰利益のためにコストから入ってしまっている点が、あげられます。
これは、「営業業者」は、自分たちの手で現場作業ができないために、
お客さんの契約金額-下請けの発注金額
の差額である「中間マージン」を利益にしなければ、経営的に成り立たないシステムだからです。
たとえば、いい工事をしようと理想を高く掲げたてはじめた業者だとしても、このシステムそのものが工事に対して無理を生じさせてしまいます。
一方、「工事業者」の場合は、現場作業自体で経営を成り立たせることも可能なのです。
ともにおなじ工事契約金額が100万円 だとしても、