色の基礎知識

ここでは、色の基礎知識についてご紹介したいと思います。

私たちは毎日、色を身近に感じながら生活していますが、色について考えたり、基本的な知識を学ぶ機会は少ないと思います。家の塗装にも内装などにも役立ちますので、是非ご覧ください。

「色光の3 原色」と「色料の3 原色」

まずはじめに、色はどのように作られるのかを説明します。

色を作る際に基本となるのが、「色光の3 原色」と「色料の3 原色」です。色を作り出す際に色と色を合わせて別の色を作ることを「混色」といいます。

塗装でいえば「調色」ですね。

ちなみに外壁や屋根などの大きい面積の塗装の場合は、塗料メーカーが常に在庫としてある常備色と言う十数種類の色から選択するということが多いのですが、木部や鉄部などの色を決める際には、そのほかに日本塗料工業会が発行している数百種類以上の色がある色見本調で決めることもあります。

「色光の3 原色」とは、赤(R)・緑(G)・青(B)の色光を重ねて、色を表現します。赤(R)・緑(G)・青(B)の3 つの色光を重ね合わせると白になります。色が加算されてつくられる混色なので「加法混色」と いいます。テレビ画面やパソコンのモニターなどは、「色光の3 原色」を利用しています。

「色料の3 原色」とは、シアン(C)・マゼンダ(M)・イエロー(Y)の色フィルターを重ねて、色を表現します。シアン(C)・マゼンダ(M)・イエロー(Y)の3 つの色フィルターを重ね合わせると黒になります。色を混ぜると元の色より暗くなるので「減法混色」といいます。カラー印刷やカラー写真などは、「色料の3原色」を利用しています。「色料の3 原色」で一番身近で分かりやすいのは絵の具です。絵の具は、いろんな色の絵の具を混ぜていくと、最後は黒になります。

色光の3原色(加法混色)
色光の3原色(減法混色)

色相・明度・彩度

色には、色相・明度・彩度の3 つの性質があり、これによって無限に色を作ることができます。これらの3つの性質を「色の3 属性」と呼んでいます。

「色の3 属性」を理解しておくと、色を説明したり、数値で表す際にとても役に立ちます。

色相とは

色彩の円グラフ

色相とは、赤・青・黄・緑などの色みを表す要素です。色相を輪にしたものを色相環といいます。

色相環は、連続した色が繋がってできていて、近くにある色ほど似ていて、遠くにある色ほど違いがあります。

たとえば、赤の両隣の色をみると、黄色がかった赤と紫がかった赤で、とても似ている色になっています。

色相環上で反対側になる色を補色といいます。右の図ですと、赤の補色は青になります。青の補色はオレンジになります。

明度とは

明度とは、明るい暗いなど色の明るさを表わす要素です。

明度が高ければ高いほど、明るい色になります。また、明度が低ければ低いほど暗い色になります。

明度の高低図

彩度とは

彩度とは、色の鮮やかさを表す要素です。

彩度が高いと鮮やかな色になり、彩度が低いとくすんだ色になります。

彩度の高低図

色の分類

無彩色と有彩色

色を大きく分けると無彩色と有彩色に分類することができます。

無彩色とは彩度がない色のことをいいます。黒・灰色・白です。

有彩色とは、無彩色以外の色すべてのことをいいます。少しでも色が入っていたら、すべて有彩色と覚えると分かりやすいです。

また、無彩色はモノクロ写真や新聞など白黒だけで表現されているものを思い浮かべると覚えやすいのでおすすめです。