ここでは、住宅塗装と色の関係について説明したいと思います。
住宅の塗装を検討している方にとって、何色にするかを決めるのはとても重要なポイントになってきます。
一度塗り替えてしまうと簡単に変えることができないので、仕上がったあとにイメージと違って困ってしまわないように慎重に決めるのがおすすめです。
塗装の色を決める際に役立ついくつかのポイントをご紹介しますので、是非お役立てください。
街並みや隣の家とのバランスを考える
家の外装は、住んでいる地域や隣の家とのバランスなどにも関係してきます。地域や隣の家に溶け込む色を選んで調和させこともできますし、明るめの色や色相のハッキリとした色を選ぶことで個性を出すこともできます。
日本の和風の家は、昔から比較的自然からくる色を使用している場合が多いです。たとえば、土をイメージするこげ茶やベージュなどの茶色系や木や森をイメージする抹茶色や深緑などの緑色系です。街並みや緑に溶け込みやすい色なので、とても落ち着いた雰囲気です。
最近ではスタイリッシュな家やモダンな家が増えてきているので、黒い屋根に薄いグレーの外装であったり、黒い屋根に紺色の外装なども良く見かけます。また、アメリカンスタイル、北欧スタイル、南欧スタイルなど様々なスタイルの家があるので、ご自分の希望やイメージを業者さんに伝えて、プロに相談しながら決めていくのがおすすめです。
面積効果を考えて色を選ぶ
「色の配色」のページで説明したとおり、色は使用する面積によって明るく見えたり暗く見えたりします。
明るい色は面積が大きくなるとさらに明るく見え、暗い色は面積が小さくなるとさらに暗く見えるので外装を選ぶ際には、イメージ通りに仕上げるために色を選ぶ際に気をつけましょう。
これは色のトラブルとしても時々あることで、色見本調とかなり色が違うということにもなりかねません。
実際の外壁の色をイメージする方法としては、カラーシュミレーションという方法もありますが、これはどちらかと言えば外壁や屋根とのバランスを確認するための要素が大きいため、より実際の色に近いイメージを確認したいという場合には、塗料メーカーのカタログや日本塗料工業会の色見本調よりも、さらに大きい見本板で塗ったものを作ってくれる業者さんもいるので問い合わせてみるのもひとつの手でしょう。
また家の中の蛍光灯の下で色見本を確認するとイメージとかけ離れてしまうこともあるため、必ず外に出てしかも曇りがちの時より、晴れのときに確認するようにしましょう。
塗装完成後も足場に張り巡らされているメッシュシートの影響で、足場がある場合と取り外された場合では、違う色のイメージに見えることもあるので、工事後に色を確認する場合の参考としてください。
明るい色の面積効果
外装に明る色を使いたい時には、手元にある色見本よりも少しだけ薄めや落ち着いた色を選ぶと明るくなりすぎずにイメージ通りに仕上がります。
下記のイラストを見ると、色見本と同じ色で塗ったBよりも少し薄めの色で塗ったAの方が色見本に近い色に仕上がっているように見えませんか?
暗い色の面積効果
外装に暗い色を使いたい時には、手元にある色見本よりも少しだけ暗めの色を選ぶと明るくなりすぎずにイメージ通りに仕上がります。
下記のイラストを見ると、色見本と同じ色で塗ったBよりも少し暗めの色で塗ったAの方が色見本に近い色に仕上がっているように見えませんか?
アクセントカラーの使い方
外装の色を決める際に、単調な色合いではつまらないと思っている方や周りの家と調和をしながら少しだけ個性を出したい方にはアクセントカラーを上手く利用するのがおすすめです。外装にアクセントを入れると少しだけ個性があるだけで、自分の家の目印のようになって、嬉しい気持ちになります。
外装にアクセントカラーを入れるのは不安だったり抵抗がある方は、家の周りに置く小物などにちょっとした工夫をするだけでも同じ効果が得られるので是非試してみてください。また、外装ではなく窓枠やドアなどをちょっと目立つ色や好きな色にして個性をも出すのもおすすめです。