太陽熱を遮断して冷暖房費節約の節電塗装
断熱塗装は今注目されている断熱塗料を使った塗装方法です。
有名どころの塗料では、キルコートやガイナなどで、通常の塗装と違うのは塗膜の中に「中空ビーズ」といったものがたくさん詰まっているため、それが外から伝わったくる熱を遮断して、室内に影響を与えず室温の上昇を抑えるというものです。
東日本大震災後の原子力発電所の事故により、節電に努めなければならない状況から、節電塗装としてももてはやされ、暑い夏の外気温を遮断するのとは逆に、寒い冬も外の低温な外気温も遮断するため、夏涼しく冬温かいというのが特徴です。
断熱塗料メーカーのデータでは半年間の冷暖房費の電気代節約が16.000円になります。
■参考サイト
通常の塗料とは異なる塗装方法
断熱塗料は肉厚が命です。
そのため断熱塗料メーカーでは、商品を売るだけというよりも断熱性能をきちんと発揮させるために、専用の塗装方法を定めていたりしているため、メーカーの技術研修を修了してからでないと扱えない塗料もあります。
塗装は塗りにくいと薄めて塗ることができるため、それがトラブルのもとにつながることも多く、特に塗膜がうすいと断熱性能は極端に低下するため、メーカー使用の正確な塗装作業が求められます。
隙間なくびっしりと密度いっぱいに埋め込まれている空中ビーズ(キルコート)
地球温暖化とヒートアイランド現象
電力消費による温室効果ガスの排出量に歯止めが利かないことから、国際的な取り組みとして「京都議定書」が策定され、日本も本格的な温室効果ガスの削減を実施している最中に、原発事故が起こりました。
原発事故によって、いわば強制的にさらなる節電に取り組まなければならない状況下の今、断熱塗装は外壁と屋根にも使用できるもっとも節電効果の高い塗装方法です。
個人の電気代節約と地球温暖化対策などにも、一石二鳥の特徴を併せ持ちます。
屋根裏25℃、室内では6℃前後の温度差
一般的に遮熱塗装は太陽熱の反射効果のみですが、断熱塗装は反射効果と断熱効果の二つの性能があります。
その効果は、ひとつの箱をふたつの部屋に仕切り、片方の部屋に熱源を置いてもう片方の部屋の室温を図った実験では、最大で50度の温度変化があります。
通常の生活環境の場合のデータでは、真夏の状況では屋根裏25℃室内6℃の温度変化になります。
ほかの特徴としては、クラックなどのひびに強く倍以上に伸び縮みする弾性機能や結露に強いなどさまざまなものもあります。
デメリットは塗料が一般なものに比べて高価なこと、肉厚塗装のために施工の手間と時間もかかることが挙げられます。